長い一日。
大切な人の好きな花
ついたのは中庭。
花壇ぞいにあるベンチに頑固そうなおじいさんが座っている。
あのおじいさんは確か、二ヵ月前に来たおじいさんだ。
このあいだ、軽く挨拶したけどフンって鼻息出してにらまれたっけ…
感じの悪いおじいさんだったな。
シイナはそのおじいさんに近寄っていく。
よりによって次はその人?
シイナはおじいさんの横にちょこんと座った。
おじいさんは思いっきりシイナをにらみつけた。
でもシイナは、そんなの気にもせずに花壇に咲いている花の名前を歌うように言った。
「パンジー、タンポポ、チューリップー。青い小さい花ー」
おじいさんはビクッとしてシイナを見た。
「青い小さい花じゃなくてオオイヌノフグリだ。」
おじいさんは、口を真への字にして言った。
「へー。おじいさん詳しいんだね」
シイナは、またあの可愛らしい笑顔で言った。
「常識だ。」
「そうなの?私ぜーんぜん知らなかったよ」
シイナはおじいさんの嫌味にも気付かずに無邪気に言う。
おじいさんは一瞬だけ驚いた顔をして、すぐにまた怖い顔をしてシイナに言った。
花壇ぞいにあるベンチに頑固そうなおじいさんが座っている。
あのおじいさんは確か、二ヵ月前に来たおじいさんだ。
このあいだ、軽く挨拶したけどフンって鼻息出してにらまれたっけ…
感じの悪いおじいさんだったな。
シイナはそのおじいさんに近寄っていく。
よりによって次はその人?
シイナはおじいさんの横にちょこんと座った。
おじいさんは思いっきりシイナをにらみつけた。
でもシイナは、そんなの気にもせずに花壇に咲いている花の名前を歌うように言った。
「パンジー、タンポポ、チューリップー。青い小さい花ー」
おじいさんはビクッとしてシイナを見た。
「青い小さい花じゃなくてオオイヌノフグリだ。」
おじいさんは、口を真への字にして言った。
「へー。おじいさん詳しいんだね」
シイナは、またあの可愛らしい笑顔で言った。
「常識だ。」
「そうなの?私ぜーんぜん知らなかったよ」
シイナはおじいさんの嫌味にも気付かずに無邪気に言う。
おじいさんは一瞬だけ驚いた顔をして、すぐにまた怖い顔をしてシイナに言った。