長い一日。
「ん?あぁ、そこにいたのか。
ども!あっ初めましての方がいいかな?」

「何なのあんた!?
体は私だけど、あんたは私じゃないよね?」

「おぉ〜!!するどいねぇ。
そうだな私はあんたを迎えに来た使者ってとこかな?」

使者?

あの世からの?

「私はもう死ぬんだね。
いつ私は死ぬの?」

「うーん。残念だけどそれは知らない。」

なんつー使者なんだ…

「あんた死神なんじゃないの?」

「あっ!!ひっどーい。私そんな物騒なもんじゃないもん!」

思わずため息が出た。

本当の私はそんな喋り方しない。

体は私だから見てると変な感じがする。

自分の体の中の誰かと話していること自体変な感じがするのに

「あのさ、せめてその喋り方やめてくれない?」

「あー、ひどい!
喋り方なんて個性の表し方じゃんっ!
それを否定するってことは相手の存在を否定するってことだよ!?」

…何もそこまで言ってないじゃん。

「そお言うんじゃなくて、それは私の体。
だから、もう少し私らしくしてよ。
ただでさえ自分と話しているみたいで変な感じがするんだから。」

「自分と話してんじゃん。」

はぁ?

意味わかんない。

体は私であってあんたは私じゃない。
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