Nostalgicな祭りのあとで
「この山は民家から離れてるから。所詮他人事にしか感じられないんだよ。」
「そんな・・」

大樹はふっと笑みを消した。

「僕らの力はちっぽけだ。沢も、森も・・・守ることができなかった。だけど、これ以上はさせない。あのゴミがこの山を殺していくのを、黙って見過ごすなんて嫌だ。この場所だけでも僕が守る。絶対に!」

大樹は両手を握り締めた。
陸は、それ以上何も言うことができなかった。

大樹とは、こんなにも違う。

自分の中に芽生えた正義感。
それがどうしようもなくちっぽけなものに思えて、恥ずかしかった。
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