Nostalgicな祭りのあとで
次の日、そのまた次の日も、陸は祭りの準備に行かなかった。

混乱した頭の整理がつかない。

何より、どんな顔して、大樹に会えばいいのか分からなかった。

適当だった生活。
やまじい達を小ばかにしてた自分。

悪い奴らと何等変わらない。

情けない気持ちが、悔しくて、腹ただしくて。
縁側に転がって、ぼんやりと空を仰いでいた。

「何だ、元気そうじゃん。」
いきなり現実に引き戻された。

驚いて半身を起こすと、庭に七菜が立っていた。

「お前、勝手に入んなよっ。」
「失礼ね、おばあちゃんに入れてもらったもん。」
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