Nostalgicな祭りのあとで
「それに、もう一人。
教頭以外の黒幕っていったい誰なんだ?」

うっかり夢中になり過ぎた。

「ッ!」
七菜の足に針金が絡んだ瞬間、鋭い男の声が木霊した。

「誰だ!ツヨシ捕まえろッ!」
誰かが木を伝ってくる音。

陸は七菜の手をひっ掴んで逃げ出した。

ガサガサガサッ!

顔に当たる木々も構わず、山を駆け降りて行く。
「りっ陸、あたしもうっ、ダメ!」

「いいから走れっ!」

奴らが追ってきている。
捕まったら、かなりヤバイ。

「痛ッ!」

木の根に、パタタッと何かが落ちた。
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