Nostalgicな祭りのあとで
「そうだよっ!」

ザッと土煙を上げて大樹に追いつく。

「俺は汚ねーよ。ラクしたいし、しんどいの勘弁だし・・人にヤなこと押し付けて、マジ情けねぇよっ。だけど、お前らの心配しちゃいけねぇのかよっ、何とかしたいって、思っちゃダメなのかよっ、大樹!」

大樹はア然として、陸を見た。
鼻水と涙でぐちゃぐちゃの顔。

深いため息をついて、首にかけてたタオルをバフッと押し付けた。
食らった反動で、陸の膝がカックンと折れる。

山で全力疾走したのが今更効いたのか、両膝が笑っていた。
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