Nostalgicな祭りのあとで
「このアドレス・・。」
陸がローマ字に苦戦していると、ゆっくりと大樹が読み上げてくれた。

「・・・まさか、そんな。隣町の柳井産業?」
「あれ・・どっかで、ヤナイサンギョウ・・・?」

大樹の動揺に気づかず、頭を巡らせていた陸は、思い出し愕然とした。
「父さんの、会社だ。」

柳井産業は、規模の大きい廃棄物処理場だった。
町長の息子がしている。

やまじいが処理を委託しているのもここだ。

困惑する頭を整理しながら、部屋を出ようとしたその時、外で七菜のデカイ声が響いた。

「こんにちは、教頭先生!」
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