Nostalgicな祭りのあとで
陸は笑顔の勇気を見た。
マシュマロみたいな成りからは想像つかない洞察と行動力。
伊達にあの家をまとめてきたわけじゃないようだ。

「大人達に自分達が子供だった頃を思い出してもらおうよ。」
「ちゃんと話せば分かってくれるよ。」

陸と大樹は曖昧に俯いたが、勇気は後押しするように賛同した。

「そうだよ。絶対分かり合えるよ。仲良くなれるよ。だって、みんな気持ちの方向は一緒だもん!」

勇気は、何度も頷きながら言った。
もしかすると、自分自身に言い聞かせてたのかもしれない。

自分の、大事な家族を思って。
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