Nostalgicな祭りのあとで
「それで。何だ?わざわざ隣町まで2時間かけてきたからには、何かあるんだろうが。」

「ああ、校長のお前が休んでる間に、学校が好き勝手されよるわって、文句いいに来た。」

棚橋はため息をついた。

「教頭か。あいつはほんにいかんな、野心ばかりが強い。」

よいしょと体を曲げた。

「ちょっと歩くか。」

消毒液と独特の何かが入り交じる廊下を歩いた。
先には談話室がある。

ゆっくり歩きながら、 棚橋校長は窓の向こうを指した。

白い煙が上る煙突と、広い工場の屋根。

「この町は何て呼ばれとる知っとるか?・・ゴミの町だよ。」
棚橋は続けた。
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