Nostalgicな祭りのあとで
パーン、パーン!と空砲が鳴り響く学校。

いつもの坂道は人でいっぱいだった。
それもそのはず、今日は一日中山を囲んで色んなイベントが開催されるので、町中から人が集まってきているのだ。

中でも舞台に立つ子供の家族は、席取りのために早朝から並んでいた。

担任の藤崎は三人の姿を見つけて手招きした。
「こら、リハーサル始めるぞー。ちょっと、こらっ?!」

三人は人ごみに消えた。
やまじいを探しているのだ。

「いた?!」
「いない。」
「ドコ行ったんだよ、やまじいっ。」

「見つけた。」
「・・っえ?!」
ぐいっと陸と大樹の腕が引っ張られた。
勇気だった。

「君達責任者が何やってんの。」
いつになく真剣な勇気。
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