Nostalgicな祭りのあとで
七菜はぎゅっと胸元を握り締めた。
耳の奥にあの下卑た笑いが響く。
「陸、大樹!無事でいて・・」

「フッ・・フハハッ。」
泥だらけの教頭は道路の上にいた。
手に何かを握り締めて。

「ここさえなくなれば、証拠は何もない。私は関係ないんだ。」

パーンパーンという空砲が鳴った。
祭りが始まる時刻を示している。

「ツヨシ帰るぞ、時間だ。」
「逃げるのかよっ。」

「・・多勢に無勢だからな。そのじいさん強ェし。・・そういやどうやって抜け出したんだ?」
「ドアを壊した。」

男はブハッと噴出した。
ツヨシは腹を押さえながら歩いていく。

「じゃあな。次会えたらだけどな。」

追いかけようとする陸をやまじいが押さえた。
「警察が始末をつける。終わったんだ。」

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