Nostalgicな祭りのあとで
教頭はあっけなく逮捕された。
自分の想像を超えた土砂が流れたため、トンネル脇の道路で腰を抜かしていたのだ。

爆薬を仕込んだのは建設会社の男達だった。
長雨でぬかるんだ土地に、大量の爆薬。
結果を知っていた上での犯行だった。

「死ぬほど心配したんだからねっ!」
校門の前で七菜が飛びついてきた。

後ろからワラワラとクラスメイト達が走ってくる。
藤崎も一緒だ。

「無茶なことばかりして。いーい?今度からはちゃんと相談しなさい?教師は何のためにいると思ってんだ。」

涙ながらにいう担任。
クラスメイトもあちこちで泣いていた。

「ごめんな、ごめん。」

七菜はうなだれた二人にポンと提灯を渡した。
「さぁ、行こうよ。あたしたちのお祭りへ。」
< 99 / 109 >

この作品をシェア

pagetop