OF the DEAD
第壹話 「死刀者」

右手に構えた刀が人肉を捉え
食い込む感覚を我が身全身で感じる


―これが自分自身への罪滅ぼし
とでも言うのだろうか。


一瞬足りとも
痛め付ける時間を与えず
急所を一斬りで狙い撃ちにする



飛び散る血渋きを跡目に
背を向け即座に立ち去る


その遺体こそが゙証拠゙と化すのだ

俺は
その証拠を明らかに切り捨て
一つの゙証拠゙とし吐き捨てる

「安息に眠れ罪無き命よ」





今日で何人目だろうか

憎しみを抱いた悲しき人間は
世の中に塵のように散乱し

毎日死場所を探しながら
生きている人間


生きたくても生きれない
死にたくても死にきれない

神は世の中を平等に
創ったのではないのか

神頼みとは気休めに
過ぎなかったのだろうか。


不平等な生と死に
向き合いきれなかった、
そんな人間の死場所を創るのが
゙死刀者(デッドブレーター)゙



俺の使命だ ―




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