ドラマチックスイートハート

携帯を忘れたから届けに来た。

マンションまで行ったが、こっちが携帯持ってるのに連絡取れず渡す手段がない。


ついうっかりしてた。


だから帰ろうとした。


そしたらちょうど来た。











「よし! このパターンで行こう!」











この二番目の『マンションまで行ったが、こっちが携帯持ってるのに連絡取れず渡す手段がない』の部分だが、『部屋番号聞いてなかったから渡せられない』何て言い方も頭に浮かべた。










しかし、それには問題があった。











運が良ければ、部屋番号を教えてくれる。


逆にヘタすれば、部屋番号教えてくれと言わんばかりの無理矢理感と聞こえてしまう恐れがあるからだ。











今日は運が良くない。




だから、思い付いた最初のヤツが一番無難なのだ。











そしてしばらく待つが、天崎の姿は見せなかった。










もしかしたら、もう部屋に居るのか?











どの道、このままずっと居るわけにもいかないし終電もあるので、あと10分したら帰ろうと思っていた石垣。










その時、黒いワゴンの車がアパートの前に止まった

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