ドラマチックスイートハート
それから数時間後……
場所は変わって、海沿いの海岸に来た。
昔ここでドラマの撮影が行われたと言う事で、辺りは土産物屋でスッカリ変わっている。
しばらく海でも眺めながら、待ち続けようとした。
フワッ……
優しい香水の香りが、潮風に乗って漂った。
好きだった人を抱き締めた時と、同じにおいである。
パッと横を見ると、帽子とワンピースを白の同色に染めた女性が立っていた。
「久しぶりね」
「ああ、久しぶりだ。ずっと会いたかったよ」
2人は向かい合って、互いの目を見つめた