Love Life In School
「それって本当?高橋くん?」


高橋ってのはバカのことだ。
美奈は動じることなく聞き返していた。



本当に肝の据わった女だよ、マジで。


「マジマジ。ウソは1パーセントも混じってない!
 純度100パーセントだ!」


「ふーん」



美奈の視線が俺を指す。



めんどくさいから否定しようとした時に
美奈は言った。


「いいよ?巧くんなら」


「え?今なんて?」


「だーかーらー、巧くんならいいよ?」


「いや、俺は遠慮しておきます」



今思えばなんてバカなことを
言ってるんだろうか俺は。


「何言ってんの?好きなのは巧くんでしょ?
 なのに遠慮するってどういうこと?」


「大人の事情だ」


「訳の分からないこと言ってないで
 今日はあたしと帰りましょ?」



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