a k a t s u k i
「俺はホウジョウ イツキ。それで…」

先ほどのウェートレスが、注文したものを運んできたので会話が中断された。

「それで」

アカリが声を低める。

表情が真顔になった。

「君が訊きたいのは私達が何者かということとあの席に何があるかということだろう?」

「…ああ」

アカリはアメリカンにミルクを入れてから、喉を潤すように一口飲んだ。

「――私達3人は、akatsukiというグループを組んでいる」

「akatsuki?」

「そう、akatsuki。この学園都市のなかでも4強といわれている内の1グループだ」

「4、強…」

「そしてイツキの席。あそこは、我が校の4強が座る席のひとつ。言いそびれたが、私達も君と同じクラスで、君の左隣に私、私の後ろにケイ、ケイの右隣、つまり君の後ろにツバキという席になっている」

「そして3年8組、通称サンパチはあの学校の心髄と言っても過言じゃない」

ケイが横で補った。

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