偽りの王子達の姫

 「悪かったな」

 と私を見て言う咲夜さん。

 「さっき、お前が男が怖いなんて知らなくて」

 あぁ。そのことか…。
 それならビクビクしてた私にも否があるよね。

 「あの…私もすみませんでした…」

 少し俯きながら謝る私に咲夜さんは微笑んだ。

 
 
 …なぜだろう。
 私の前で微笑んでいる人は本当の咲夜さんじゃない気がしてならなかった。



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