愛、シテあげる。番外編
腕の中の彼女は小さくて柔らかい。あーもう可愛いです!大好きです!

我も忘れてむぎゅーと力強く抱き締めていると、真央さんが唸った。

「れん、く、くるしぃ」


「あ、す、すみません」


僕としたことが。

慌てて体を離すと、真央さんは僕の服の袖を掴んだまま息を整える。


「大丈夫ですか?」


「…ふぅ。うん」


「すみません。真央さんがあまりにも可愛らしかったので、つい力を込めすぎました」


真剣な顔で、けれど微笑みながらそう言った。少しでもこの気持ちが伝わればいいと思いながら。


「……」


「真央さん?」


黙ってしまった彼女の顔を覗き込むと、










「…………寝てる」



気持ち良さそうな顔で目を瞑る真央さん。


「僕のアプローチはまた空振りですね……はぁ」



ちょっとがっかりしながら、真央さんの体を持ち上げた。もちろんお姫様抱っこで。


それにしても、立ったまま寝るなんて、さすが真央さんですね。
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