愛、シテあげる。番外編
「見たいのどれ?これ?」


録画した番組をチェックしつつ、蓮とソファに座る。


「あ、その前にジャケット脱いじゃおうか」


リモコンを置き、スーツの上着を脱がせてハンガーに掛ける。


「ほら、ネクタイも外して」


「うん」


蓮は気だるげにネクタイを緩め、ノロノロと外す。

差し出されたそれを受け取ったとき、蓮の手が変に温かいことに気付いた。



「………まさか」


急いで蓮の額に手を当てるが、熱があるようには思えない。


「…………真央さん?」


やや涙目でこちらを見上げる蓮は、いつも以上に艶っぽくて。


「うううう上目遣い禁止!///」


「?顔、赤いよ?」


「ひゃっ!」


不思議そうに首を傾げ、折り曲げた人差し指で私の頬を撫でる。

バクバクとうるさい私の心臓。
でも蓮は緊張した様子もなく、ただポワンとした目で私を見つめる。

少し開いた淡い色の唇が、なんとも色っぽい。




ん?…………待てよ?



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