愛、シテあげる。番外編
「………以上でお願いします」



20秒後、魔王の注文が終わった。


レジの画面に表示された注文をサッと確認する。


さっき勧めたバーガーのセットと、てりや●バーガーのセットだ。


見た瞬間、お!と思った。

勧めた方も好きだけど、もう一つのバーガーは大好きなやつで結構食べるんだよね。

休憩になったら買おう。お弁当無いし。


そう思いながらボタンを押そうとして止まる。

危ない、大事なことを聞き忘れてた。



「こちらでお召し上がりですか?」



「テイクアウトで」



「かしこまりました」



ピッ、と画面に触れれば、会計画面に。値段を告げ、ストロー等を出す。



「手提げはご利用ですか?」



「あ、そうですね。お願いします。人が一人入れるくらい大きい物にしてください」



「………は?」




「真央さんもテイクアウトしますから」





はああ………。
まだ言うか………。


若干呆れながらも返答する。



「ですから、予約済みです」



「誰にですか?潰しにいきま「お前が潰れろ!」



「へぶっ」




さっきと同じ様なやり取りに、つい手が出てしまった。



チョップをくらわした頭から、ぷしゅう~と煙が出ている。

隣に立っていた他のお客さんが、蓮と私をガン見。





やりすぎた、かな?




そう思っていると、蓮がゆっくり顔を上げた。



「ふふふふ」


「ひっ!」



ガシッと腕を掴まれ、悲鳴を上げる。

な、なんだ?さすがに怒ったかな?

煙出てたし、痛かったかな?



考えているうちに罪悪感が芽生えて、咄嗟に謝った。


「ご、ごめんね?」


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