愛、シテあげる。番外編
「蓮くんはお母さんがほしいの?」
「……まあ」
「そっか」
彼女は特に表情を崩すことなく頷いた。
お母さんがいないことに対して、同情でも軽蔑でもない感情を向けられたのは初めてで、少し嬉しかった。
「あの、こんなこといったら、蓮くんおこるかもしれないんだけど」
さっきまでの真っ直ぐな視線はどこへいったのか、目を忙しなく泳がせながら僕の顔を見る。
「なんですか」
「あ、えっとね、わたしも、まだママって呼べないの」
「……でもさっきは」
「ひとに話すときは呼べるんだけど、あとは、あんまり呼べないの」
困惑した表情で言葉を紡ぐ。
僕と同じように悩んでるんだなあと思っていると、彼女は真剣な面持ちになった。
「だから、その…おこらないでね?」
「はあ」
「えっと、だから、わたしが蓮くんのぶん、ママのことママって呼ぶことにする」
……はい?
「……まあ」
「そっか」
彼女は特に表情を崩すことなく頷いた。
お母さんがいないことに対して、同情でも軽蔑でもない感情を向けられたのは初めてで、少し嬉しかった。
「あの、こんなこといったら、蓮くんおこるかもしれないんだけど」
さっきまでの真っ直ぐな視線はどこへいったのか、目を忙しなく泳がせながら僕の顔を見る。
「なんですか」
「あ、えっとね、わたしも、まだママって呼べないの」
「……でもさっきは」
「ひとに話すときは呼べるんだけど、あとは、あんまり呼べないの」
困惑した表情で言葉を紡ぐ。
僕と同じように悩んでるんだなあと思っていると、彼女は真剣な面持ちになった。
「だから、その…おこらないでね?」
「はあ」
「えっと、だから、わたしが蓮くんのぶん、ママのことママって呼ぶことにする」
……はい?