愛、シテあげる。番外編
機械的な秘書とのやり取りも味気無くて、ヘコヘコする下請け会社も、事務的な部下達も威勢が無く感じられて……



無我夢中で働いているけれど、いざ振り返ってみると、虚しくなる。

私は、ちゃんと周りの役に立っているのか。
何を目指して働いていたのか。




分からなくなって、ついに書類をデスクに放ってしまった。





「社長?」


「少し、外の空気を吸ってくる」


何か言いたそうな秘書に気づかない振りをして、会社の外に出た。



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