ななちゃん

母の章

いつまでたっても、ななは治らなかった。
それだけ傷が深いと言うことなのだろう。

私はパソコンの電源をつけた。

もしかしたら―。


「今日はどうされたのですか?」
K医師は相変わらず、ニコニコと笑い、私に話しかけた。
「先生、これをご覧になって下さい」
私は、インターネットで入手した資料を医師に提示する
「これは…?」
「私は、今日はこれで帰ります。この資料を読んで下さい。ななの治療の方針を一度見直すべきだと思います」
私はそれだけいい、診察室を後にした、
少しだけ光が見えてきたのだ。
少しだけ。
ほんの少しだけだが―。


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