月luna~眠れる王子と最後のキスを・・・~

 いつの間にか私は学校ではそんなに晃さんの事を考えなくなっていた。

 だからこのまま晃さんを忘れていくんだと思った事もあった。


 だけどそれはあくまで前より考えなくなっただけで、完全に晃さんの事を考えなくなる事は無かった。

 それに学校以外のとこではほとんど晃さんの事を考えていた。

 だから自分でも、もうこれが限界だと思った。

 ある程度はどうにかなっても、完全に忘れる事はできない。

 私は忘れる事を諦めた。


 このまま、好きのままでいいって思ったから。




 だけど私は間違ってた・・・。

 “好きでいる事だけでいい”なんて・・・。



 そんなんで満足するわけないのに・・・。


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