月luna~眠れる王子と最後のキスを・・・~

 男は少し考える様子見せて、私がさっきしたように頬を触って、心配そうに聞いてきた。

『大丈夫?』

「・・・」

 一瞬この男は、私が何をしようとしてたのか知っているかも、と思い少し戸惑った。


 でもさっきまで空を見てただけで、そう思われるような事は何もしていない。

 男は知ってるはすが無い。と私の中で答えが出た。


 だから私は余計に何を心配されてるのか分からなくなった。

 それでも頬に触れるその手と言葉が温かくて涙が流れた。

 男は少し微笑んで、私の涙を拭いてくれた。それでも涙は止まらなくて、男は私を抱きしめた。

 驚いて男から離れようとしたけど、離れられなかった。

『大丈夫だから。』



 ・・・。

 男は私が泣き止むまでずっと抱きしめていてくれた・・・。





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