月luna~眠れる王子と最後のキスを・・・~
七海
学校では美香ちゃんが少しだけ素直になって、前よりは三人の中で浮いてるって気はしなくなった。
それに比べて私は・・・。
この前遊んだ時別行動したせいであの三人に誘われなくなって、また独りぼっちになった・・・。
それでも美香ちゃんは時々話しかけてくれるから結構大丈夫。
だけど美香ちゃんとの事が落ち着いて私は晃さんの事を考える事が増えた・・・。
とくに家にいる時には晃さんの横にいた女の人が誰なのか無意識に考えてる。
それできずいたら一人の女の人の名前が頭をよぎってた。
“七海(ななみ)”
前に一度だけ晃さんの携帯に映し出されるのを見たことのある女の人の名前・・・。
その時に声が少しだけ聞こえたけど、もう覚えてない・・・。
顔も分からないし、もちろん会ったことも無い。
だから晃さんの横にいた女の人が“七海”だと言う根拠は無い。
だけど私は晃さんの横にいた女の人が“七海(ななみ)”だと決定ずけた・・・。