月luna~眠れる王子と最後のキスを・・・~

『私のこと覚えてる?』

 その女の人は普通に話しかけてきた・・・。


 だから私も話そうと、返事をしようとしたけど出来なかった・・・。

 私はその女の人を前に声が出なくなっていた。


 するとその女の人は空いてたもう1つの席に座って自己紹介をし始めた・・・。

『よろしく!』

『春ちゃんだよね?』

『私は“ななみ”』


 その人の名前は本当に“七海(ななみ)”で、不思議なき気分になった。

 予想してたのが当たって驚いたような、でも自分の中ではもう“七海(ななみ)”だって決めてたから、もう納得してて・・・。

 自分でも分からなくなっていた・・・。


 七海さんは喫茶店に少し休憩に来ただけで、すぐに戻らないといけないと言って、私にメールアドレスを渡して仕事に戻った。


 私はさっき頼んで来た熱いオレンジペコを飲みながら机に置いてある七海さんのアドレスの紙を見てた・・・。


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