月luna~眠れる王子と最後のキスを・・・~
思いっきり泣いた・・・。
すべてが流れるほど泣いた・・・。
すべてを忘れるために泣いた・・・。
もうこのことで泣かないための涙を・・・。
思いっきり泣いたおかげですっきりして、私たちは氷が完全に溶けきった麦茶を飲みながら、さっきまでとはぜんぜん違う話をし始めた・・・。
本当は美香のお父さんたちの離婚のことが心配で、その事を聞こうと思ってたけど・・・。
―お母さんと話せたし、今日はいっぱい泣いて気分が晴れた。
それに私にはお父さんがいるから・・・―
と、美香ちゃんが笑顔で言ってくれたから・・・
それにあんなやさしいお父さんがいる美香ちゃんなら本当に大丈夫そうだから・・・
私は気にしないことにした。
麦茶を飲み終わったあとも私たちはしゃべり続けて、その日美香はうちに泊まっていった・・・。