先生と生徒


和也とのやり取りを横で見ながら先生が呟く。


「…先生も子供だと言いたいんですか?」


「んー?まぁ子供ならこんなことはしないだろうけどな、と思って♪」


「こんなこと?」


私が不思議に聞くと、先生は少し笑いながら首元をトントンと叩いた。



……あっ、キスマーク…ついてるんだった




昨日の事を思い出し、少し紅潮する頬。


「マキ、お顔赤いよー?」

「そんなことないよ?翔くんっ」


「やっぱ体は正直だなっ」


笑いながら私を見た先生。

…ズルいと思う。
こんな状況。

それでも目は先生を追ってしまう。


いつからこんなにズルくなったんだろう…



そして和也はいつからこんなに複雑そうな顔をするようになったんだろう…
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