先生と生徒


「先程、酒井さん…いわゆる、お前の義理の親父さんから連絡が入ったんだ」


何も、言えない。


「病院はここらしい。

行くか行かないかはお前が決めればいい。」


何も、感じない。


「酒井の親父さんは、先に病院に行っているそうだ」

何も、見えない。



「酒井?!」





…要らない。

要らない子。



あんなに楽しかった日々が一瞬にして、暗闇に陥った。

あんなに大好きだった両親が、一瞬にして"他人"に思えた。


…私が会いに行って、いいの?


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