先生と生徒
第11話 中西の真実<後編>
「…最悪…!!」
学校に来るまですっかり忘れてた…
今日が…テストだと言うこと。
「マキ、何か不機嫌?」
「…そんな事はないけど、華!!どうしよー?!絶対赤点だよ!!」
「そん時はそん時で何とかなるっしょ!!」
華は思いのほか出来が良かったらしく上機嫌。
「…絶対どうでもいいとか思ってるでしょ?」
「そんなことは、ないよー?」
「…華のアホー!!」
「…や、アホなのはどう考えてもマキでしょ」
「冷静に突っ込まないでよ!!」
「変なところで怒るなよ!!」
そんな言い合いをしていると、いつの間にか教室には、私と華の2人になっていた。
ま、テスト週間だし、皆早く帰るよね…
私も早く帰ろうと思い、華に声をかけようとした時。
「あ、誰だろうね?あの、校門にいる子」
「?」
華が窓を見ながら、言う。
華の横で、窓の外を見る。
…中学生?くらいの男の子?
「…結構カッコよくない?」
「良くんに怒られちゃうよ?」