先生と生徒


「もしもし?」


『お、終わった?』


「うん、でね?話したいことがあるんだけど…」


『話?』


「そう、話…。

明日行ってもいい?」


『そりゃ、いいけど…』


「ありがと、んじゃまた明日ね?」


切ろうとした時、

『待って?』

止められた。


「何?」


『何の話か分かんないけど、マキの言葉1つ1つ聞くから。だから、何でも話して、な?』



「…ありがとう。

和也―…」


携帯を切って、深呼吸。
私は大丈夫。

笑っていても、泣いていても。
何をしてても、明日ガ来るから。

明日が来るなら逃げちゃダメ。

逃げちゃ…ダメ。

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