先生と生徒
第4話 同じ想い
「先生、今日は放課後の悪夢…じゃんくて放課後の学習、休んでもいいでしょうか?」
「…何か用事なのか?」
「……はい」
「何の?」
「実は…―」
「ん、なら今日は早く帰っておばあさんに優しくしてやりなさい。」
「ありがとうございます」
担任との会話。
担任にはおばあちゃんが10年ぶりに帰ってくるから家族で食事に行く、とありきたりな変な嘘をついた。
「…チョロイ、チョロイ♪」
担任は"家族は大事にしろ!"ってよく言ってたから、この理由ですぐに信じるだろうと思い気った結果、大成功を遂げた。
…あばあちゃんなんていないのにね?
ま、正確には"いた"が正しいけど。
「マキ、帰る?」
「うん。待っててくれてありがとう、和也」