先生と生徒


…こんなこと、言えるわけない。
"自分の気持ち"に悩んでる、なんて。


「何にも、悩んでないよ?」


「そう言うなら信じるけど…

何かあったらいつでも頼って、な?」


「分かったっ」

今、言えることはこれだけしか、ないから。
和也。
こんな私を許してね?


「ごめん」

「何謝ってんの?」

謝るのは私のほう。

「…やっぱさ、俺。初めてだから、付き合うとか。

だから心配で、不安で仕方なくてさ?」


"だっせー!"

最後に大きく言って、ベッドにゴロンと寝転んだ。


「…可愛いっ」


「可愛い、言うな!」


「嬉しい…」


ベッドに腰をかけ、和也の頭をソッと撫ぜる。

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