先生と生徒
第6話 Wデート+2人<前編>
「…って、ワケなのっ!」
「うーん…」
「…華はどう思う?」
「私は両方好きなんだと思うよ?」
「えっ?!好き?」
「…だってドキドキするんでしょ?触れたいって思うんでしょ?」
"もうそれは立派な恋っ"
乙女チックに手を重ねあう華を見て私は唖然。
「って何でマキがショックそうなのよ。
従兄弟の話なんでしょ?」
「う、あ…そうなんだけど、やっぱ、可哀想かなって…」
自分の気持ちを"従兄弟"の恋として華に相談。
思ってもなかった"恋"との返答。
「そうよねー…
特に彼氏が可哀想っ!その従兄弟、二股だもんねっ!」
華の言葉がグサグサと突き刺さる。
「だから、なんでマキが落ち込んでるのよっ?」
…なんせ私のことだから。
なんて言えるわけもなく。
「…だって、何か…いつも相談乗ってたから…」
自分でもこういう嘘がつけることってすごいと思う。
「ま、そうよね…大切な従兄弟だもんね。
ごめんっ!言い過ぎたっ」