【短】星に願いを…
「そろそろ、帰ろうか」


あなたは立ち上がった



「うん」



私も後に続いて立ち上がった



「ん…」


手を差し伸べるあなたは、ちょっとだけ顔が赤く染まっているように見えた


そんなあなたに気づかないふりをして私の大好きな大きくて、温かいあなたの手を握った



少し丘になっている公園を後にしてあなたが口を開いた



「…今度、ここに来るときは3人で来ような?」

「え? 3人…?」


「そう。 俺とお前と…俺らの子供」



私は目を見開いてしまった



餌を待っている金魚のように口をパクパクとさせた



それを見て、クスッと笑みを漏らすあなた


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