ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
隣りで、テレビを見ながら笑う聡くんの腕をツンツンと押した。


「なに?」と笑いすぎたのか、少し涙目になってる彼にあたしは「ありがとう」と告げた。


あたしの言葉の意味を察してくれたのか「あぁ、うん」と照れくさそうに笑った。


その笑顔に、また胸がトクンとなった。


この感情はなんだろう?よく分からない。けど、聡くんのおかげで、あたしがやらなくちゃいけないことが、よく分かってきた。


「ねぇ、聡くん」

「なに?」


「あたし、明日、お姉ちゃんとちゃんと話すね」


このまま、お姉ちゃんから逃げてもどうにもならない。


いつかは、ちゃんと向き合わなくちゃいけない。


逃げてたらいけないんだ。


そう決意を込めて告げると「うん。大丈夫だよ」とあたしの頭をポンと叩いて二カッと笑った聡くん。


「痛いなぁ。子供扱いしないでよ」

「だって子供じゃん」


「なにが?あたしが子供なら聡くんだって子供だよ」


「俺は、恵里佳よりは大人だよ」


「どこが?」


「全体的に」


「意味わかんない!」と彼の腕をパシンと叩いた。イタッと痛がる彼に「フン」とソッポを向きながら心の中で「ありがとう」と呟いた。



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