ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
ビクッと心が反応した。

ソッとお姉ちゃんの顔を見ると、ニッコリと笑っていた。

さっきとは違う、お姉ちゃんの顔。



まるで感情のない無表情のお面みたいだったお姉ちゃんの顔。


笑ってる顔が見れたのは先生がいるからだと分かってる。

きっと、心の中は冷たく、あたしの顔なんて見たくないよね?


泣きたいけど、先生がいるから、変に思われたくないから、泣くのをガマンして笑ってみせる。


「お姉ちゃん、どこか行くの?」


ちゃんと笑えたかな?不安な気持ちでお姉ちゃんを見ると、かわらず笑顔で優しい口調で実はねと言葉を紡ぐ。


それは、突然聞かされた。


「きょうから、ゆうちゃんの部屋で暮らすことにしたの」


分かっていたはずだ。いつか、そんな日が来るということを。

2人は結婚するのだから。


けど…その日が、こんなに急に訪れるなんて思ってもいなかった。


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