ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
言った瞬間、耳だけじゃなく全身からブワッと湯気が上がってるように真っ赤になっていくのが分かった。


恥ずかしすぎて、その場にはいられなくなって。


すくっと、無言でアイスカップを持ったまま立ち上がり



「帰る」



そうひとこと言って歩き出した。



まだ座ったままだった聡くんが、どんな顔をしていたなんて見ないまま。


ただ、ツカツカと歩いていたら


突然、グイッと腕を掴まれ、その人を見ると、なんだか怒ったような顔した聡くんが、無言であたしの腕を掴んだまま


人混みをかきわけるように、前に進んで行く。


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