ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
分かってるよ。自分がどんなに身勝手な考え方をしてるのかって。
分かってるよ…。
けど…まだ2人に心から「おめでとう」だなんて…言えないよ。
視界のなかに入り込む、恋人達から視線をそらすように下を向いて歩いた。
一通り、店内をウロウロして見るものがなくなった。
ミスドで会う約束の時間まであと5分。
このまま帰ろうかな…。
そんなことを考えながら歩いていた時だった。
「あれ?恵里佳?」
不意に名前を呼ばれて顔を上げると「やっぱ、そうだ」なにしてんの?久しぶりだな、元気だったか?と人懐っこい明るい笑顔で近付いてくる男の子。