ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~

「あなた…もしかして…聡くん?」


不意に聞こえてきたお姉ちゃんの声。


「えっ!?分かるの!?」



驚きの眼差しをお姉ちゃんに向けると、懐かしそうな瞳で聡くんを見ている。



気づいてもらったのが嬉しかったのか、聡くんは「はい!」と満面の笑みを見せた。


「どうして分かったの!?」


お姉ちゃんも、聡くんと何度か遊んでいたから、聡くんを知ってるのは分かる。

けど、お姉ちゃんよりもずっと一緒に遊んでたあたしでさえ、すぐに気付けなかったのに…。



「だって、聡くんじゃない」



何を根拠に自信タップリに言えたんだろう?


時々、お姉ちゃんにはかなわないって思う時がある。


普段はのほほんしてるのに、人の本質をズバリと見抜いたりするんだ。



もしかして、あたしの本質も…見抜かれちゃってるのかな…。


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