ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~


「ちょっと!!なんで言ってくれなかったの!?」



SHRが終わった後、偶然にも空いていた、あたしの隣の席になった聡くんを問い詰めた。



「うちの高校に転校してくるならそうって言ってくれたらよかったのに」



ビックリしたよと興奮気味に話すあたしに聡くんは自分もあたしと同じ高校になるとは知らなかったから仕方ないじゃないかと笑顔で告げた。



確かに…。あたし、自分がどこに高校に通ってるか話してなかった。



「ごめん。なんか驚いちゃって、つい…」


罰が悪くて謝ると「恵里佳らしいね」とニカッと笑った。


あたしらしいとはなんだと思ったけど、早とちりして怒ったのはあたしだから…。


「ごめんね」ともう一度謝ると「いいって」とあたしの頭をポンと撫でた。



その大きな手のひらが男の子っぽくて、ちょっとだけドキンとした。


ほんの…ちょっとだけ…。



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