ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
とにかく離れてと、聡くんから無理やり離れた。
「チェッ。いいじゃん。もう少しぐらい。久しぶりの再会なんだからさ」
「だからって抱きつかないでよ」
そう言うと唇を少し尖らせて拗ねる聡くん。
なんだか子供みたいで可愛い。
それに、なんだかあの頃に戻った気がして不思議な感じがする。
「よかった。聡くん。変わってなくて」
屋上のフェンスを背に寄りかかり、空を眺めた。
聡くんもあたしの隣で同じように空を眺めている。
「あのさぁ」
「うん。なに?」
「俺…そんなに変わってないかな?」
ポツリと呟いた聡くんの言葉に、あたしは何も考えず、ただ「うん」と頷いた。
実際、そう思っていたのは確かだったから。
けど…。