ｽﾄﾛﾍﾞﾘｰﾁｰｽﾞｹｰｷｱｲｽ・kiss～甘酸っぱい恋の味～

「恵里佳ぁ～試合始まるよう」


そうだった。今から練習試合が始まるんだっけ？



もうすぐしたら校内球技大会が始まるから練習しないとね…。


由希から呼ばれて慌ててコートに向かった。


キュッキュッと響くシューズの音に選手達の息使い。


試合は後半に入り、残り時間は後５分。

あたし達のチームは２点差で負けていた。

そんな時、バスケットボールがバウンドし、あたしの元に来た。


「リバウンド！」


誰かが叫び、あたしの行く手を阻む。

それを交わしてドリブルしてゴールにボールを投げ入れようとした時だった。


コートを濡らした誰かの汗で足元を滑らせ、あたしは見事にバランスを崩して転んでしまった。



ここで決めれば試合が決まるかもしれないという最高の見せ場で。