ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~

「イッ…!?」


コートに倒れて立とうとしたら、右の足首がズキンと痛んだ。


どうやら捻挫したようで見る見るうちに右足首は赤く腫れだした。


「大丈夫!?」



試合中、駆け寄るみんなに大丈夫と伝えてコートから出ようとしたけど、腫れだした足首はなかなか言うことを聞いてくれない。



みんなの注目浴びて次第に顔まで恥ずかしさで赤くなった。


マジで恥ずかし過ぎる。


なんだか泣きたい気分になった時だった。


「大丈夫か!?」


素早くあたしの手を取り立ち上がらせた彼は、あたしをスッと抱き上げた。



「ちょ!?聡くん…!」

「大人しくしてろ」


アチコチで「いいなぁ」という声が響くなか、あたしは聡くんに抱きかかえられたまま、体育館を出るとそのまま保健室に向かった。



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