ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
分かっていた。
言ってもどうにもならない恋だって。
ただ、互いに傷つけ合うだけの辛い恋だと分かっていた。
それでも言ったのは、それだけ先生を好きな気持ちが抑えきれないぐらい大きくなったから。
助けて…ほしかったから…。
あたしの鞄を肩に掛けて、松葉杖をついて歩くあたしを家の玄関の前まで転ばないように肩を支えて歩く先生。
あたしの告白を聞いても、大人の態度を取るんだ…。
どうせ振るならもっと徹底的に傷つけてほしい…。
あなたの事を大っ嫌いになれるように振ってほしかったのに…。
どこまでも、あたしは先生の生徒で…恋人の妹でしかないんですね…?
少しは一人の女の子として意識してほしい。
そんな僅かな願いさえ、あなたには届かないのかな…。