ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
ベッドにうつ伏せになり、泣きたくないのに溢れ出る涙が、ようやく枯れ始めた頃
「ただいまぁ、恵里佳ぁ!」
二階の自分の部屋まで聞こえてくる大きさで、お姉ちゃんの声が聞こえた。
帰ってきた。
慌てて右足を庇いながら布団の中に潜り込み寝たフリを決め込んだ。
きっとヒドイ顔をしてるに違いない。
優しいお姉ちゃんのことだ、あたしの顔を見るなり「どうしたの!?なんで泣いたの!?」としつこく理由を聞いて心配するだろう。
今は、何も話したくない。
気持ちがまだグチャグチャなんだ。
うっかり先生に告白した事を言いたくなるかもしれない。
今のあたしは、それだけ最悪な人間なのだから…。