ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
晩御飯を食べ終えて、自分の部屋に戻ろうとした時だった。
お母さんから呼び止められて話を聞くと
「お母さんね、今度の土曜日の夜に、祐介さんをうちに呼んで一緒に晩御飯食べようって思ってるんだけど。恵里佳は…どう思う?」
あぁ…遂に来たかと思った。
今まで、黙ってお姉ちゃんと先生の仲を見守っていたお母さんが、遂に行動を起こし始めた。
きっと「結婚はいつするの?」なんて言葉を聞く為に、先生を食事に誘うつもりだ。
「いいんじゃない。別に。いいと想うよ」
平然な顔で言った。
嘘は、もう慣れっこになっていた。
「あたしも、2人が結婚すれば嬉しいし」
最大の嘘つき!!
吐き気がするほどのイイ子を演じて楽しいの!?
「そうでしょう」と喜ぶお母さんの顔を見て、一緒に笑った。
最悪な嘘つき女のあたしに拍手をと。