ストロベリーチーズケーキアイス・kiss~甘酸っぱい恋の味~
食事が終わり、デザートを食べていた時だった。
「あの。皆さんにお話があります」
それまで和やかだった空気に先生の言葉で緊張が走る。
先生の隣でお姉ちゃんも緊張した面持ちに変わった。
チラリと両親の顔を見る。
2人共かしこまり、静かに先生の言葉を待っている。
「あの…。その…愛理さんを…僕にください!」
聞いた瞬間、心に衝撃が走った。
いい加減、覚悟できてたつもりだったのにな…。
お父さんが「娘をよろしくお願いします」と頭を下げた。
あたしは、瞼を閉じて唾をゴクリと飲み込んだ。
遅かれ早かれ、こうなる運命だったあたしの恋に、サヨナラ…できるように。
涙を、こらえ「おめでとう。お姉ちゃん」と笑った。